「墓じまいの費用が気になる」「できれば補助金や助成金を活用したい」などと考えていませんか。
墓じまいにかかる費用は、31~70万円程度が相場です。
出典:鎌倉新書「【第3回】改葬・墓じまいに関する実態調査(2024年)」
まとまった費用がかかるため、少しでも節約したいですよね。
各自治体が用意している補助金や助成金を活用すると、墓じまいにかかる費用を軽減できることがあります。
ただし、補助金や助成金を用意している自治体はごく一部です。
また、自治体により申請条件、補助額・助成額なども異なります。
墓のある自治体で、詳細を確認することが大切です。
本記事では、全国の自治体を対象として墓じまいに活用できる補助金・助成金制度、申請の流れと注意点、補助金・助成金がない場合の節約方法などを解説しています。
費用を少しでも抑えたい方は参考にしてください。

自治体の制度に関わることが多い社会福祉士としてのアドバイスです。
補助金・助成金の内容は、自治体で大きく異なります。
また、年度により内容が変わることもあります。
墓のある自治体でも、最新の情報を確認するようにしてください。
墓じまいに補助金が必要な理由|対象費用と対象外費用
墓じまいは、まとまった費用がかかります。
相場は31~70万円ですが、150万円以上かかるケースも少なくありません。
金銭的な負担感が大きいため、補助金・助成金を設けている自治体があります。
ここでは、自治体が補助金や助成金を出している理由と支給対象になりやすい費用、なりにくい費用を紹介します。
支給が必要な理由
補助金・助成金を支給している主な理由は以下の通りです。
無縁墓が増加すると解消が困難だから
人口減少と多死社会の到来により、無縁墓の増加が予想されています。
発生した無縁墓を解消することは難しいため、予防が重要と考えられています。
予防策として、墓地の自発的な返還を促すため補助金や助成金制度を設けている自治体があるのです。
千葉県市川市は、一般墓地返還促進事業の目的を次のように説明しています。
生活事情により墓地管理が困難になった方や後継ぎの方が無く墓地の無縁化の不安がある方を対象に、市川市霊園の有効利用と墓地の無縁化対策として、一般墓地の返還を促進する以下の制度があります。
引用元:市川市「市川市霊園一般墓地返還促進事業」
ただし、自治体の予算は限られているため、実際に補助金や助成金を設けているところは限られています。
出典:総務省「墓地行政に関する調査-公営墓地における無縁墳墓を中心として- 結 果 報 告 書」
自治体の負担を減らすため
使用者がわからない無縁墓は、十分な管理が行われません。
雑草が覆い茂ったり、墓石が倒伏したりして、近隣の使用者とトラブルになることもあります。
このようなトラブルを防ぐため、雑草を伐採する目的で自治体が予算を計上したり、自治体の職員が防護柵を設置したりすることもあるようです。
自治体の負担を減らすため、補助金・助成金制度を設けている面もあります。
出典:総務省「墓地行政に関する調査-公営墓地における無縁墳墓を中心として- 結 果 報 告 書」
対象になりやすい費用
補助金・助成金制度を設けている自治体でも、無条件で墓じまいを支援しているわけではありません。
原則として、補助金・助成金の対象者、支給の条件を設けています。
対象になりやすい費用の例は以下の通りです。
| 補助・助成の対象になりやすい費用 | 詳細 |
|---|---|
| 墓石の撤去・区画の原状回復にかかる費用 | 既存の墓石を撤去、返還区画の整備にかかる費用が対象 |
| 合葬式墓地への改葬にかかる費用 | 現在の墓地から所定の合葬式墓地(永代供養墓)へ遺骨を移す際にかかる費用が対象 |
| 墓地の返還時に使用料の一部を返還 | 墓地の返還時に還付金などを支給 |
補助・助成の対象になるのは、原則として自治体が運営に関わっている霊園などです。
対象外になりやすい費用
一方で、次の費用などは原則として補助・助成の対象外です。
基本的には、自治体と関わりのある費用を補助・助成の対象にしているといえるでしょう。
自治体別|墓じまいの補助金・助成金一覧【全国まとめ】
全国の自治体が設けている墓じまいの補助金・助成金制度は次のとおりです。
全ての自治体が用意しているわけではないため、補助金・助成金に該当しない制度でも費用を軽減できる可能性があれば紹介しています。
| 自治体 | 制度名 | 対象 | 内容(条件) | 補助額・助成額 |
|---|---|---|---|---|
| 北海道苫小牧市 | 墓所返還支援事業 | ・苫小牧市民の使用権者 ・墓じまいの見積もりを石材店から取っている方 ・苫小牧信用金庫の「お墓のローン想」を利用する方 | 墓石の解体・撤去にかかる費用、焼骨の取り出しなどにかかる費用の一部を助成 | 最大5万円 |
| 東京都(都立霊園) | 施設変更制度 | 都立霊園の使用者で、墓の承継者がいない方 | 墓を返還して、遺骨を東京都の合葬式墓地に改装 | 使用料・年間管理料が無料 |
| 千葉県市川市 | 市川市霊園一般墓地返還促進事業 | 一般墓地の管理に不安を感じている方 | ①墓地を返還 ②返還区画の原状回復 ③公募以外で市川市霊園合葬式墓地の使用を許可 | ①納付した墓地使用料の1/2、または1/4を返還 ②墓地返還時にかかる原状回復費用を75,000~440,000円助成 ③2体まで公募以外で市川市霊園合葬式墓地の使用を特例許可 |
| 千葉県浦安市 | 墓所返還者等支援事業 | 墓地公園の通常墓所、小型墓所の使用許可を受けている方 | ①返還区画の原状回復 ②遺骨の改葬先として合葬墓地を使用可能 | ①150,000円を上限に返還区画の原状回復に要した費用 ②改装先の使用料が無料 |
| 群馬県太田市 | 八王子山公園墓地墓石撤去費用助成金 | 平成31年4月1日以降に返還届を提出し、墓石の撤去が完了した方 | 墓石の撤去にかかった費用の一部を助成 | 費用の総額(祭祀費用を除く)または20万円のいずれか低い方 |
| 茨城県水戸市 | 水戸市公園墓地の返還協力金 | 墓地を返還する方で ①使用許可日の翌年度から7年以上経過している ②墓地区画内に納骨したことがない ③墓地管理料に未納がない方 | 使用する見込みがない墓地の返還 | ・浜見台霊園は26,250~294,000円の協力金を交付 ・堀町公園墓地は70,000円の協力金を交付 |
| 大阪府泉大津市 | 公園墓地還付金 | 公園墓地を利用している方 | 墓地返還時に還付金を支給 | ・使用年数15年未満:永代使用料の50/100 ・使用年数30年未満:30/100 |
| 兵庫県宝塚市 | 宝塚市営霊園永代管理料基金 | 宝塚市営長尾山霊園・西山霊園を利用している方 | 使用区画返還時に永代供養料を還付 | 令和6年6月1日に廃止 |
| 岡山県岡山市 | 墓地使用料・墓地管理料の還付 | 市営墓地を利用している方 | ①未使用の場合に既納使用料を還付 ②納付済管理料の年度未到来分を還付 | ①既納使用料の2分の1 ②経過年度で異なる |
以上の制度は、2025年8月時点に当サイトの管理人である「渡来あお」が調べた情報です。
補助金や助成金を用意している自治体は非常に少ないですが、これら以外にも活用できる制度がある可能性はあります。
詳しくは、墓のある自治体でご確認ください。
墓じまいに関連する多数のWebサイトで言及されている東京都(都立霊園)の「原状回復義務免除制度」ですが、このような制度は公式には存在しません。
公式情報が見あたらなかったため、東京都に問い合わせをして確認しました(職員さんは言及されていませんでしたが、制度がなくなった可能性もあります)。
この情報は、都立霊園条例第16条を拡大解釈したもと考えられます。
第十六条 使用者は、埋蔵施設の全部若しくは一部又は長期収蔵施設若しくは短期収蔵施設を使用しなくなったとき(第二十条の二第一項の規定により合葬埋蔵施設又は樹木型合葬埋蔵施設への施設の変更をしたときを含む。)は、直ちに知事に届け出るとともに、当該施設を原状に回復しなければならない。ただし、知事が特別の事情があると認めるときは、原状に回復することを要しない。
引用元:東京都例規集データベース「都立霊園条例」
拡大解釈した記事を参考に、次々と記事が執筆されたのでしょう。
ただし、知事が特別の事情があると認める場合は原状回復を免除されます。
具体的な特別な事情については都立霊園でご確認ください。
東京都の補助金・助成金については、以下の記事で詳しく解説しています。

さまざまな制度に関わることが多い社会福祉士としてのアドバイスです。
自治体の制度は毎年のように変わります。
また、インターネット上には、東京都(都立霊園)の「原状回復義務免除制度」のように不正確な情報が溢れています。
活用できる制度を見つけたい場合は、自治体で確認するようにしましょう。
墓じまいの補助金・助成金がない場合の節約方法
残念ながら、墓じまいに活用できる補助金・助成金制度を用意している自治体はごく一部です。
ここでは、活用できる制度がない場合の対処法を紹介します。
墓じまいの相場を理解する
具体的な検討を進めるため、まずは墓じまいにかかる費用を理解しておくことが大切です。
参考に、実施費用調査の結果を紹介します。

具体的な費用は、ケースで大きく異なることがわかります。
実際に見積もりをとって確認することが大切です。
墓じまいの費用を抑える対策
補助金・助成金が活用できない場合でも、工夫次第で数十万円程度の費用を抑えることが可能です。
ここでは、墓じまいにかかる費用を抑える方法を紹介します。
詳しい情報が必要な方は、以下の記事を参考にしてください。
一括見積もりサイトの利用
墓じまいで中心的な役割を担うのが石材店です。
墓石の撤去、墓地の原状回復、遺骨の取り出しなどを行います。
したがって、石材店に支払う費用を抑えられると墓じまいの費用も抑えられます。
節約のポイントは、複数の石材店から見積もりをとって比較することです。
ただし、条件を伝えなければならないため、個別に見積もりをとると大変な手間がかかります。
そこでおすすめなのが、一括見積もりサイトの利用です。
簡単な情報を入力するだけで、複数の石材店から見積もりをとれます。
競合他社がいることを伝えられるため、見積もり金額を抑える効果も期待できます。
金銭的な負担を抑えたい方は、以下の一括見積を利用してみてはいかがでしょうか。
墓じまいの費用を抑える方法
墓じまいの費用は、一括見積もりを利用すると抑えられます。一括見積もりは簡単な情報を入力するだけで複数の石材店から見積もりをとれるサービスです。気になる方は、以下のボタンからご利用ください。
墓じまい代行サービスを利用する
全国統一価格の墓じまい代行サービスを利用することでも費用を抑えられる可能性があります。
行政手続きから墓石の撤去・処分までワンストップで対応してくれる点が魅力です。
また、コストを抑えた永代供養墓(合祀墓)の紹介など、墓じまい後の供養の方法も紹介してくれます。
具体的なサービス内容はケースで異なるため、まずはお墓のミキワの墓じまいサービスから資料を取り寄せることをおすすめします。

お金の専門家・ファイナンシャルプランナーとしてのアドバイスです。
墓じまいにかかる費用は、さまざまな条件で変動します。
依頼する業者も、ここでいう条件のひとつです。
見積もりを比較してから依頼先を決定してくださいね。
墓じまい|補助金・助成金の申請方法と手続きの流れ
続いて、補助金を申請する基本的な流れを紹介します。
必要書類
補助金・助成金の必要書類はケースで異なります。
以下の書類などを求められるケースが多いでしょう。
例えば、千葉県浦安市の「墓所返還者等支援事業|墓石撤去費等助成制度」では次の書類の提出を求められます。
墓石撤去費等助成制度のみを申請する場合(事業区分:プランH―2)
引用:浦安市「墓所返還者等支援事業」
・浦安市墓地公園墓所墓碑撤去費等補助金交付申請書(第1号様式) 注記1
・墓石の撤去など、原状回復に要する費用に係る見積書 注記4
・浦安市墓地公園墓所使用許可証の写し 注記5
自治体に問い合わせを行ったうえで、必要書類を用意しましょう。
補助金・助成金を申請する流れ
基本的な申請の流れは以下の通りです。
- STEP1自治体の窓口で補助金・助成金について相談
- STEP2必要書類を用意して自治体へ提出
- STEP3自治体が審査を実施
- STEP4自治体が結果を通知
- STEP5工事を終えてから領収書などの必要書類を提出
- STEP6指定の口座に補助金・助成金が振り込まれる
具体的な申請の流れは、自治体や制度で異なることがあります。
補助金・助成金を申請する際に注意したいポイント
補助金・助成金は、原則として事前申請を要します。
事後申請は受け付けていないケースが多いため、着工前に自治体で相談しましょう。
審査では、原則として申請内容の妥当性を問われます。
要件などを確認してから、申し込むことが大切です。

行政手続きに関わることが多い社会福祉士としてのアドバイスです。
申請の流れ、注意するべきポイントは、自治体や制度で異なります。
以上を参考に、担当者と相談しながら手続きを行ってみてはいかがでしょうか。
まとめ|墓じまいは補助金確認+比較見積もりで節約
ここまでの説明でわかるとおり、墓じまいに利用できる補助金・助成金を用意している自治体は限られています。
しかし、利用できる補助金・助成金がない場合も諦める必要はありません。
複数の石材店から見積もりをとって比較検討するだけで、費用を数十万円も抑えられるケースがあります。
気になる方は、墓石ナビ
をご利用ください。
また、墓じまいの手続きからまとめて依頼したい方にはお墓のミキワの墓じまいサービスがおすすめです。
面倒な手続きはもちろん、墓じまい後の供養の方法も相談できます。
補助金のチェックと見積もり比較から、墓じまいを始めましょう。





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